タニコー株式会社

タニコーは業務用厨房機器メーカーとして、お客様のニーズに合った厨房機器及び厨房のトータルコンサルタントを行ってまいります。

こだわり実験室 実験レポート

■ 『キャベツの詰まり具合に対する質量と葉枚数との相関関係について』

よいこの皆さん、ごきげんよう。
ある日私は、ロールキャベツを食べながらふと、考えた。 「キャベツの葉は一体何枚あるのか」と...。

またある日、近所にあるグリーンショップ八百源の前で私は見た。 オバサンがキャベツを両手に天秤にかけているところを。どうやら身の詰まり具合を確認しているようだが...。 んなとき全農科研は某先端植物学研究室より頃合もよく、ある研究依頼が舞い込んできた。その依頼とは、そう、キャベツについてであった。私は ほくそえんだ。何というタイムリーな神の悪戯であろうか。早速私は世界中を駆け巡る有能なるKGK研究員を召集。いつものように実験準備に取り かかった。恐らく世間を騒がせるであろう、その実験テーマとは、

「キャベツの詰まり具合に対する、質量と葉枚数との相関関係について」

...である!  もし小振りで詰まり具合の良いキャベツより、大きめで詰まりが悪く軽そうだが、明らかに葉枚数が多いのであればそれに越したことはない。そ の方が沢山のロールキャベツが出来るじゃないか。そうなると、我々は過去の定説をキャベツに限っては覆えすことになる。なんと素晴しい!ただ し、美味しいか不味いかは別問題であり、この際わずらわしいので考えない事とする。

はたして今までの主観的な詰まり具合は正しかったのか。とっても疑問 である。

キャベツは葉菜類の中で非常に用途の広いアブラナ属に属し、学術名Br assica oleraceaの亜種である。などということを調べながら、KGKスタッフはJR小海線に飛び乗り長野県野辺山高原に広がる世界有数のキャベツ生産地 に赴き、我々はある人物を尋ねた。彼はキャベツと共に歩んで41年余。匿名を希望しているためここでは便宜的にキャベツ先生と呼ぶ事にしよう。キャ ベツ先生には検菜の選定、計測に尽力していただいた。おかげでスムーズに事は運び、成功のうちに実験が終了するかに見えたが...。

我々は22時過ぎにラボに戻り翌日より実験にかかる予定を立てていた。検 菜は、収穫したときと同じみずみずしさを保っていた。それをC-6施設内、恒温高湿貯蔵室に持ち込み、エレファントシェルフ No,AH623-002Sから016F までをすべて埋め尽くした。金庫のような扉を閉め、オペレータが電子キーをロックする。庫内モニタには、みるみるうちに加湿装置からの霧で検菜が 消えていくのが見てとれた。

翌日、ラボに出向いた私は施設の異常に気が付く。停電である。あらゆる コンピュータや電気子機器は機能を失い、勿論C-6施設も例外ではなかった。「しまった!」恐らくあの巨大な貯蔵室を冷却するためのリアクタはついに その制御を失い、臨界点に達した1次冷却物質は逆に加熱媒体と化し、庫内温度は優に1000℃を越えているであろう事は容易に予想がついた。実は建物 建設当時、お金が無かった。緊急自家発電装置が買えなかったのだ。「私が悪かった」。そう、その時の現場担当は私だったのだ!

「後悔先に経たず」私は気持ちを切り替え、足は八百源に向かっていた。 そこでは今朝届いたばかりの野辺山高原野菜が手に入るはずである。「たいして違いはないだろう」と、無責任な事をつぶやきながら。

ややあってキャベツは手に入れる事ができた。事無きを得た私は喜び勇ん でラボに戻り、呆気に取られている研究員を尻目に何食わぬ顔で実験に取りかかるのだった。

《実験方法》

いわゆる「身が詰まっている」と言う事について人間の主観とはどのような 物か、鮮度は同じとして我々は次のように定義した。

  • 重い
  • 硬い
  • そのわりに小さい
  • 加えて音は甲高い
ここで音はスイカには有効な手段だが、キャベツにとって無意味である事から 割愛する。音以外の3点から「身が詰まっている」、「詰まっていない」キャベツに振り分け、実験を開始する。
【1】
小さくて質量の比較的大きいキャベツ(ここでの通称は「重キャベ」とした)と、いかにも大きいが、それでいて「重キャベ」より軽いか同質量のキャベツ(同じく「軽キャベ」)を各3個体、計6個体用意。
質量 :重キャベ≧軽キャベ 大きさ :重キャベ<軽キャベ
【2】
無作為抽出により選ばれた二名の検査官は、それぞれのキャベツを主観に基づいて硬さのチェックを行う。重いが妙に柔らかかったり、軽いが極端に硬いものは除外し。検菜を各1個体、計2個体にて選別決定とする。
【3】
2つに振り分けられたキャベツの質量、直径寸法・高さ寸法を計測記録。
【4】
いよいよ2個体の葉を剥き、枚数を計測。結果は如何に!!

《実験経過》

【選別】
まず、KGK選別班により重キャベと軽キャベの選別を始めたはいいが、残念ながら大きさにさほど差が無いのである。困った。
だがそこは世に誇るKGK選別班。見事に機転を利かせ、同じ大きさで重さがかなり違うキャベツを発見したではないか(値段は同じだったのだが、八百源のオヤジめ)。
まぁ結局同じ事である。式にすると、
質量 :重キャベ>軽キャベ   大きさ:重キャベ≒軽キャベ
仕事はイイカゲンだが結果はオーライ。10個体揃える事が出来た。
次は主観による硬さのチェックの為無作為抽出(くじ引き)により2名の検査官を選び選別を始めた。
が、二人ともはっきりしない性格が災いし、やはりここでも難航。なかなか前に進まない。だが、見ていただきたい(Photo1)。期待以上の選別結果を得た。
【計測・計量】
まず質量である。計測には、古来からの物理現象を利用し、日本が誇る高度な計測機器製造技術により培われ完成された“バネ式台秤”が利用された。正式な質量測定方法ではないが、対象が野菜である為、mg単位での計測は、KGK計測班では無意味と判断した。これは決して予算の問題ではないことをここに明記したい。
次に直径、高さの計測に移る。ここで使った巻き尺は、温度変化に強いと云われているビニール貼の布製巻き尺を使用した。そう、真ん中のポッチを押すと巻き取ってくれ、誰でも家庭科の時間にお世話になった、あれである。おかげでとっても使いやすかった。
A検菜/B検菜 さて、Photo1ではカードの文字が見えにくいため、改めて以下に整理する。
検菜 質量 直径 高さ
A(右) 1400g 205mm 127mm
B(左) 1120g 203mm 128mm
産地
A検菜・B検菜とも、千葉県産の低農薬野菜を選択(野辺山産だとあれほど言ったのに、あのオヤジめ)
【剥き】
実験中では葉を剥いて行こう。こればかりは原始的に手で剥くしかなかった。丁寧に剥いた葉は一枚一枚紙の上に並べ数え易くする。ただこれだけなのだが、中程まで行くとこれがなかなか手強く、上手に剥けない。KGK分解班は必死である。
【葉枚数の計測】
枚数を調べること自体は何も難しくはない。数えるだけである。ただ、これ、どうやってまとめればいいのか?ううむ...。

実験結果